COLUMNお役立ち情報
住宅・不動産投資ローンの電子契約も可能|エンドユーザーのメリットは?
こんにちは。「レリーズ」編集部です。
電子契約は電子化した書類を用いて契約関連の手続きを実施する取引方法であり、近年の日本では活用機会が増えています。不動産業界とも関わりの深い金融業界においては、電子書類の導入が積極的に進められており、電子契約を用いた手続きが可能な住宅・不動産投資ローンも多く存在します。
本稿では、そんな電子契約対応のローンのメリットについて、エンドユーザー視点で解説します。
不動産取引におけるローンの電子契約化
2022年5月18日、48の法律を対象として「書面化義務の緩和」「押印義務の廃止」などを認めるデジタル改革関連法が施行されました(※1)。これにより、多くの業界で電子契約が解禁されています。
そもそも電子契約とは?
電子契約とは、前述のとおり従来は紙の書類を使っていた取引において、電子化された書類を導入する手続き方法です。
作成した電子化書類に「電子署名」「タイムスタンプ」を埋め込むことで、紙の書類で行なっていた「押印」「署名」の代わりとします。
これにより、安全性を担保したまま多くの契約関連手続きを「完全オンライン」で終えることが可能です。たとえば、不動産業界においては「売買契約の締結」「重要事項の説明」などが挙げられます。
ローン手続きに電子契約を導入するとどうなる?
従来の住宅・不動産投資ローンの借入では、エンドユーザーは事前審査から契約完了までに何度も窓口に足を運ぶ必要がありました。
その際には、さまざまな書面への記入や捺印も求められていましたが、電子契約に対応したローンの借入では、こういった手続きの多くにオンラインで対応できるようになります。
電子契約によるローン利用の一般的な流れ
以下より、電子契約対応の住宅ローンを借り入れた場合の、審査完了までのフローを解説します。一般的な流れとしては、次のとおりです。
- 事前調査
- ユーザー登録
- 契約締結
① 事前調査
まずは、電子契約に対応している金融機関の商品ページにアクセスし、入力画面に従って事前審査の申込を行います。この手続きは、必要事項を入力して送信するだけなので、エラーが発生しなければ10分前後で完了します。
② ユーザー登録
専用のリンク先からIDと仮パスワードを入力してマイページにログイン(※なければ新規登録)し、「申込内容の確認と同意」「仮パスワードの変更」「必要書類のアップロード」を行います。
この際、エンドユーザー側が用意しなければならない書類としては以下の通りです。
- 本人確認書類…マイナンバーカードや免許証など
- 収入確認書類…源泉徴収票や確定申告書など
- 物件に関する書類…建築確認済証など
- 団体信用生命保険関連書類
③ 契約締結
申し込みが完了し、正式に審査に通ると、住宅ローンの借入を受けられます。
以上のような、電子契約を導入したローンの借入までの手続きは、金融機関側だけでなく、エンドユーザーの負担軽減にも繋がっています。
【エンドユーザー視点】電子契約によるローン借入のメリット
エンドユーザー視点で電子契約対応のローンを利用するメリットを勘案すると、「印紙代の削減」「申請スピードの上昇・手続きの簡略化」「書類の管理負担の削減」といった点があげられます。
印紙代の削減
ローン契約の際に作成する契約書は、印紙税法上の第1号文書「金銭消費貸借契約書」に該当するため、印紙税の支払いが不要になります(※2)。取引回数自体は少なくとも、個人であるケースが多いエンドユーザーにとっては印紙代は負担の大きな支出といえます。
そんな印紙代を削減できる電子契約対応のローンは、エンドユーザーにとってもより魅力的に感じられるはずです。
申請スピードの上昇・手続きの簡略化
電子化した後も確認書類が多いため実際に店舗に赴くケースは多々あります。しかし、それでも電子契約の導入により申請スピードは上昇し、手続き自体も簡略化するため、大幅な負担減に繋がります。
金融機関・エンドユーザー次第では、窓口に直接来店したり、書類を郵送してやりとりする必要もなくなる可能性もあります。
書類の管理負担の削減
電子契約対応のローンなら、エンドユーザーは借入を行うために必要になった書類を、後からWebで検索可能です。そのため、煩雑な書類管理の負担が軽減され、紛失リスクもなくなります。
電子契約を導入する金融機関は多く存在する
2022年現在、各種取引に電子契約を導入している金融機関は多く存在します。以下より、当社(GOGEN株式会社)が独自に実施した調査内容に加え、電子契約を導入した金融機関の例を紹介します。
98%の金融機関が電子契約で締結した書類の申請を認める
当社がメガバンク、主要銀行、地銀、信金を対象に実施した独自調査においては、調査対象の金融機関の98%が電子化した書類による申請を認めていると判明しました。
各行の商品である住宅・不動産投資ローンだけでなく、電子契約で締結した売買契約の受付を認めている銀行も多く存在しました。このことから、金融業界は電子契約の導入について、一歩先を進んでいることがわかります。
SMBCクラウドサインの住宅ローンの例
国内大手の銀行初となる電子契約対応の住宅ローンを実現した事例として、SMBCグループの商品が挙げられます。同グループは、利用率9割超の「SMBCクラウドサイン」活用による住宅ローンを提供しており、エンドユーザーの負担を大幅に軽減した事例として知られています(※3)。
「立会人署名型電子契約」を採用したのも、大手銀行としては初の試みです。
まとめ
以上のとおり、金融機関による電子契約の導入はすでに進んでおり、住宅・不動産投資ローンにおいても電子契約による手続きが可能な商品が多く存在します。エンドユーザー視点でみれば、ローンの借入手続きをより簡便に終えることが可能です。
電子契約は、不動産会社が導入しても便利なシステムです。不動産業者としても、電子契約に対応したローンの存在をエンドユーザーへ周知すれば、よりスムーズに不動産取引を進められるようになるでしょう。
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<参考>(※URL最終閲覧2022年11月30日)
※1 デジタル庁「法令」https://www.digital.go.jp/laws/
※2 e-Gov法令検索「印紙税法」https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=342AC0000000023
※3 SMBC「国内大手銀行初となる住宅ローン電子契約を実現。利用率9割超の『SMBCクラウドサイン』活用による住宅ローン」https://www.smfg.co.jp/dxlink/dxtrend/dxinsight/article19.html
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